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Microsoft、無償のOSパワーアップツール「PowerToys」v0.49.0を公開
米Microsoftは10月29日(日本時間)、「Microsoft PowerToys」の最新安定版v0.49.0を公開した。今回のアップデートでは、以前より実験版でテストされていた「Video Conference Mute」がついに安定版にも導入されたほか、新機能「Mouse utilities」が新たに搭載されている。
「Video Conference Mute」(VCM)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大でリモートワークとオンラインミーティングの機会が増えてきたことをうけて開発が進められてきた新機能。Webカメラのビデオとマイクのオーディオをホットキーで手軽に無効化(ミュート)できる。
ホットキーでWebカメラとマイクの状態を切り替えると、アクティブなデスクトップ右上に小さなツールバーが表示され、現在の状態を示してくれる。このツールバーの表示位置はカスタマイズすることも可能。
また、初期設定のホットキーはOSのホットキーと一部重複しているが、これもカスタマイズできる。ただし、Webカメラのオーバーレイ画像を変更する機能は編集部では動作しなかった。今後の改善に期待したい。
一方、「Mouse utilities」はマウスカーソルの位置を見失ってもすぐに見つけ出せるようにする機能だ。先日リリースが予告されていた。
「PowerToys」に新機能? マウスカーソル付近を丸くハイライトするデモがお披露目
この機能を有効化すると、[Ctrl]キーを2回押したときにマウスカーソルの周辺だけが明るく表示される。ハイライトの解除はキー入力やマウスボタン操作で可能。見失ったマウスカーソルを見つけやすくするソリューションはほかにもあるが、「Mouse utilities」はデザインが洗練されていてよい。加齢で目が悪くなっているユーザーや、マルチモニター環境でよくマウスカーソルを見失ってしまうというユーザーに是非お勧めしたい。
そのほかにも、ファイルリネーム機能「PowerRename」のUI改善や、PCを起動したままにしておける機能「Awake」のスクリーンリーダー対応、コマンドランチャー「PowerToys Run」の強化などが行われている。
「PowerToys」は、パワーユーザー向けに提供されているMicrosoft公式のシステムユーティリティ群。Windows 95/XP時代盛んに行われていた取り組みをWindows 10で、しかもオープンソースで復活させたものだ。ウィンドウを決まった位置にすばやく配置できる「FancyZone」、ファイル名を一括変更できるシェル拡張「PowerRename」、[Windows]キーの長押しでショートカットのGUIヘルプを参照できる「Shortcut Guide」など、「OSにも標準で備わっていればいいのに」と感じられる便利な機能が多く収録されている。
対応OSは「Windows 10 バージョン 1903」以降で、現在「GitHub」のプロジェクトページから無償でダウンロード可能。Windows 11であれば「Microsoft Store」からも入手できる。すでに利用中の場合は、アプリ内蔵のアップデーターで更新可能だ。