自宅でゲームをしているとき、ふと家族が画面を見ることがある。別にちらっと見られるだけならそんなに気にもならないが、たまに後ろからジーっと見られて、「あー」や「なるほどね」などの声が聞こえてくることがある。筆者(ゲーミングオカン)はこの状況になると途端に集中力がなくなりゲームをするモチベーションが下がってしまう。皆さんはそんな経験はないだろうか。
とはいえ、自分の部屋があるわけでもなく、リビングでゲームをするしかない筆者にとってはそんな状況も我慢しなくてはならない。でも趣味のゲームに1人で没頭したい。邪魔されたくない。このご時世、自宅で家族と過ごす時間が増えたのはいいが、たまにはそういう時間も欲しい。そんなことを筆者はここ数カ月思っていた。
そんな折、Photontree社のウェアラブル型プライベートシアター「Photontree X」を試す機会を得た。正直、筆者はVRのような目に近づけるゴーグルタイプのデバイスは酔うことが多いのだが、本製品はVRではないし、もし快適であれば簡単に自分だけのゲーム空間が得られるのではないか。そう思い、体験してみることにした。
「Photontree X」は2枚のLCDスクリーン(583PPI)を備え解像度は720p、特殊研削した2つのレンズが搭載されており、頭部に装着することで800インチ相当のスクリーンが目前に表示されるというもの。付属のシリコンマスクにも高級ソフトシリコンが使われており、顔にフィットする構造になっている。
電源は内蔵ではなくUSBで接続するため、HDMI端子とは別に、USBが接続できるPCやモバイルバッテリー、USB充電用ACアダプターが必要となる。ゲーム機にUSBが付いていればそこから電源を取ることも可能だ。スペック上消費電力は非常に低く、10,000mAhのモバイルバッテリーで約7~8時間使用できるとのこと。
入力端子はHDMIで、本体からケーブルが伸びているのでPCやプレイステーション 4、Nintendo Switch、Xbox Oneなどは直接接続できる。一方で、iPhoneやiPad、AndroidなどHDMI端子のない端末も、変換コネクターを使用することで接続が可能となる。