Google が開発中のProject Starlineは、遠くにいる人同士がまるで目の前にいるかのように話し合える手段。これは、コロナ後の時代にも必要とされる重要な技術だ。
技術の動向は、「速く移動する」ためのものから、「移動しなくてもすむ」ものへと、大きく変化している そうした変化にもかかわらず、また巨額の費用と環境破壊にもかかわらず、日本ではリニア新幹線の工事が進行中だ。
Google がProject Starlineという計画を2021年5月19日に発表した。これは、遠くにいる人同士がまるで目の前にいるかのようにコミュニケートできる手段だ。
人間を3Dキャプチャし、それを圧縮して伝送。3Dディスプレイに投影することによって、相手と一緒にいるような感覚が味わえる。実験に参加した人は誰も感激したと言う。
裸眼で立体視が可能なライトフィールドディスプレイを使うことによって、3Dめがねやヘッドセットなどを装着することなく、3D画像を立体的に見ることができる。中核的な技術は、3Dイメージング(キャプチャ)とリアルタイム圧縮、そして3Dディスプレイだ。
映画スター・ウォーズの世界では、「ホログラフ」という3次元映像が遠隔通信に用いられている。ジェダイ最高評議会では、遠隔地にいるメンバーは、これを使って会議に参加する。最高評議会室側には参加者の等身大の映像が投影され、参加者の側には会議室の映像が投影される。
Project Starlineはこれに近づいた。いや、映画の中の初期のホログラフ(画像は薄い青色だけだったし、不安定で消えたりした)より進んでいる面があるとさえ言える。
もっとも、 Starlineは、製品化され、実用化されているわけではない。特注のハードウェアと専門的な機器が必要なので、まだ一般の人が使えるようにはなっていない。グーグル社内でベイエリア、ニューヨーク、シアトルの各オフィスをつなぎ、テストが行われている。また、医療やメディア分野の企業をパートナーとした試験的な開発を、2021年中に開始する。
将来は、手頃な価格で利用可能とし、Googleのコミュニケーション製品に取り入れることを目標としている。