皆さん推し活/推し事していますか? ちまたではアクリルスタンドやアクリルキーホルダー(以下「アクスタ」)が流行っていますね。筆者の私もロボット作品が多いのですが「アクスタ」をそこそこ所持しております。そして「アクスタ」と一緒に写真を撮ってSNSにアップするというのも流行っていると思います。しかしアクスタやアクキーを使って撮影したあなたの写真はこのような写真になっていませんか?
・アクリルを持っている指が写っている・アクリルが小さく写っていて何が主役かわからない
・アクリルに光や自分の写り込みが目立つ
・アクリルを片手、スマホを片手で持って撮影しているためブレている・アクリルと一緒に撮るものの両方にピントを合わせようとしてどっちもボケている・アクリルをカメラに近づけすぎてピントが合わない。
上記の点は意図しているならいいのですが、意図していないのであれば後悔していることもあるのではないでしょうか?今回、アニメ!アニメ!など多くのウェブメディアで撮影しているプロカメラマンであり推写真家(読み方:「おしゃしんか」 推しを推すための写真、推写真を撮る写真家 筆者の造語)の小原聡太がアクスタやアクキーを上手く撮影する5つのテクニックと2つの極意を伝授したいと思います。そうすれば皆さんも何を撮っているのかわからないような写真が、とっても素敵な写真に変わりますよ。
まず、「アクスタ」を撮影する際に一眼とスマホどっちで撮るのがいいの?という疑問が生まれると思います。技術を駆使して綺麗に撮れるのはもちろん一眼レフだと思っておりますが、気軽に撮れるのは明らかにスマホです。それは、カメラには被写体にピントを合わせることができる"最短撮影距離"という"カメラと被写体との距離"があり、スマホは一般的に5~6cmなのですが一眼だと特殊なレンズなどが必要になってくる場合が多いからです。
フットワークよく「アクスタ」撮影を楽しむのであればスマホのカメラを使うのが気楽で苦がないのかなと、今回の執筆にあたりあらためて思いました。ですが油断して近づき過ぎるとピントが合わないので注意してください。
本記事では基本的にはスマホでの撮影について説明し、最後に参考として一眼での写真を数枚お見せしたいと思います。
アクリルって光沢が凄いですよね?ということは反射や映り込みも凄いんです。カメラマンはガラスや鏡といった反射しやすい物があると、まず「自分が写りこんでしまっていないか?写したくない物が写りこんでいないか?」と注意します。アクキーやアクスタの場合も同様です。自分の存在感も伝えたくてあえて写りこませているのであれば何も問題ありません。しかし、もし意図していないのであれば次回から完璧に写りこませないのは、難しくても軽減させるようにするのも大切です。
そのような時はまず、アクリルの角度を少し変えて撮ってみましょう。それだけでも反射を軽減させることができます。もし自分が写りこんでしまっている場合はマスクや服装を黒にすることで、アクリルへの映り込みを軽減させることが可能です。
しかし、それでも写りこみが回避できない時もあります。そんな時は思い切って斜めから撮ってしまうというのも一つの手です。そして編集により自分が撮りたかった絵に近づけるというのも一つの手です。「SnapSeed」というiPhoneとアンドロイド共通で使用できる編集アプリがあるのですが、その中の「射影変換」というのを使用して「ティルト」や「フリー」で調節することで補正可能です。
実際に正面から撮った写真と斜めから撮って補正した3枚の写真を見比べてみましょう。
斜めから撮影した写真も綺麗じゃないですか?最終的な絵を頭の中でイメージして現場で最善をつくすというのも一つの技術です。こればかりは経験が必要になってきますが写真は撮れば撮るほど上達していきますよ。さらに斜めからの撮影であればPLフィルターを使うのも手ではありますが、ここでは紹介だけにとどめておきます。
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クリップでアクリルが傷着くか不安な方は傷予防のシールを貼ってあげたりしてください。またクリップにマスキングテープ等を貼ってあげるのも傷予防になると思います。アクスタやアクキーの写さない予定の箇所をクリップで挟んであげると、比較的安心に指が写り込むことなく撮影することができ、指紋がべったりついてしまう事も避けることができます。クリップのサイズはアクリルの大きさによって変わるので注意しましょう(アクリルが大きいのに小さいクリップだと落下の恐れがある)。
アクリルの撮影をする時片手はアクリル片手はスマホという時がありますよね。カメラがブレないようにするには両手で持つのが一番です。アクリルを置くことができるのであればおいて撮ったり、ちょうどいい高さがなければアクリルを三脚の上に立たせてあげるのも一つの手かもしれません。もちろん三脚禁止の場所や置く場所がない時もあります。
そんな時はスマホホルダーを使って片手でもスマホをしっかり保持できるようにしてあげましょう。そうすれば手ブレやスマホ落下の確率を減らすことができますよ。
写真のピントというのは基本的に面で合います。そして、カメラと被写体の距離が近い程、背景のボケは強くなります。風景の場合、「アクスタ」を目立たせながら背景にもピントを合わせて撮影するというのは1枚の写真ではほぼ不可能です。数枚の写真を用意しフォトショップなどで被写界深度合成という技を使えばできないこともないですが、三脚やフレキシブルアームの使用、同じ露出での撮影といった様々な技術が必要になってきます。なのでいっそポートレート撮影のように、背景は強くボカシて撮ってしまいましょう。
こうすることでその場に推しがいる様な写真になりませんか?
テーブルフォトの場合は“ピントは面で合う”というのを元にテーブル全体を撮りたいのであれば、「アクスタ」をお皿と同じようにテーブルに置いてしまいましょう。また、「アクスタ」と「フード」両方目立たせたい場合はどれか一品に絞りましょう。そしてできる限り「アクスタ」とフードの距離を近づけてあげることで比較的両方目立たせる写真が撮れます。
「アクスタ」は多少彩度やコントラストが落ちて見えることがあります。普段写真を編集することに慣れていないかもしれませんが、コントラストと彩度だけでもちょっといじってみてください。それも面倒であればビビッドのフィルタをあててみてください。そうするだけでもガラッと雰囲気がよくなります。もちろん色温度や他の項目もぜひ編集して自分が欲しかった絵に近づけてあげてください。
先ほども登場した「SnapSeed」という編集アプリは ツールにある「シミ除去」を使用すると予期せぬ「アクスタ」についたホコリも除去できたりして、写真のクオリティをあげることができますよ。
ちょっと長くなってしまいましたが今までお伝えしたことを踏まえて実際に推しを撮影して楽しみましょう。色々言いましたが撮影時に全部が全部できるとは限りません。写真も絵も表現なので自由に楽しみながら撮っていきましょう!
【スマホ】
ここまでは記事内の写真もほとんどスマホで撮影しました。下記からは一眼で撮ったアクスタ撮影です(写真は最終調整前)。
「アクスタ」と一緒に体力低下予防に散歩しながら推しに似合う背景をバックに撮影したり、推しとのカフェタイムを楽しんだり、推しのSNS風 「アクスタ」をスクウェアのフォトフレームで自作してみたり、ライブや映画などの思い出の品と撮影したり……と様々な楽しみ方があると思います。推し事ですので楽しんでいきましょう。
最後に「アクスタ」撮影で私が思う極意はこの2つです。
・「アクスタ」はポートレートのように撮るべし・SNS風 「アクスタ」はワンポイントに絞って撮るべし
さぁ5つのテクニックと2つの極意は参考になったでしょうか? 皆さんの #アクスタのある生活 がより豊かになれば幸いです。