これまで色々な魅力を語ってきた「マフィア III」。今回が連載の最終回となる。今まで何本ものクライムアクションのオープンワールドをプレイしてきた俺にとって「マフィア III」は衝撃的だった。俺の脳みそをガツンと揺さぶったのは、やはり最初のオープニングシーンだ。ドキュメンタリータッチで描かれる過去の“事件”そのリアリティあふれる描写に一気に引きこまれた。「俺はこんなゲームプレイしたことないぞ」とその時強く思ったんだ。
そして仲間だと思ったイタリアンマフィアに裏切られ、親や兄弟とも言うべき“家族”を殺され、そして地獄からの使者のように凄惨で残忍な方法で復讐を行なうリンカーンの運命は、ひたすらシリアスで、心をやすりで削られたような痛みを感じた。そのあまりに救いのない展開に、俺は何とか彼が安息を得られないかと、祈るような気持ちになってしまった。
連載では、ストーリーを味わうだけでなく、色々なことをやってゲームを隅々まで遊んだ。特に「俺のチャレンジ」はかなり大変だったが、ノリノリで取り組んだ。警察との戦い方や街中を速い車でぶっ飛ばすドライブ、逆聖地巡礼としての観光地巡りやコレクタブル要素など、より道要素についても多く語ってきた。
しかし、やっぱり本作の1番の魅力はメインのストーリーだ。最終回の今回は、あえて、“限界の先”まで踏み込み、ラスト直前を含む全体を通して見た時のメインストーリーの演出について語ってみることにする。今回はあえて“クリアした後の感想まで”語っていきたい。
大いにネタバレを含み、これから本作をプレイする人にはオススメできない。しかし、プレイを終えた人、「マフィア III」がどんなゲームだったかを知りたい人に向け、俺の「マフィア III」への想いを書いていこう。