GoogleはPixelやNest向けの新機能である「Feature Drop」を四半期ごとに発表しています。そのうち、2021年6月に発表されたFeature Dropのなかに天体タイムラプスというものがあります。
天体タイムラプスは数分間の撮影で星空が撮影できる天体モードに新たに加わった機能。従来の静止画に加えて露光中のタイムラプス動画が同時に撮影でき、星の動きや流れ星などを捉えることができるようになります。
つい先日、天体撮影をする機会がありましたので最新のPixelスマホであるPixel 5で天体タイムラプスを試してきました。
最高のロケーションで撮影
今回撮影に挑んだ場所は尾瀬国立公園内の山小屋前です。光害の影響が少ないため肉眼でも天の川がよく見えますし、一眼カメラで撮影すればこのようにくっきりと天の川が写る最高の環境となっています。
天体モード/天体タイムラプスの撮影方法
Pixelで天体モードを利用するためには必ずPixelを三脚に乗せる必要があります。私は一眼カメラ用の三脚にスマホホルダーをつけて撮影しましたが、スマホ用のミニ三脚でも撮影可能です。
Pixelを三脚で固定した状態で夜景モードにすると通常の夜景モードではなく天体モードとなります。天体モードに移行するとシャッターボタンが月のマークから星のマークになり、「天体撮影機能ON」という表記がつくためすぐに分かると思います。
あとはシャッターボタンを押すだけ。あとはPixelの中で16秒露光した写真を15枚連続で撮影し、それらをコンポジット(加算平均)することでノイズの少ないくっきりとした星空を撮影できるというわけです。撮影中はポラロイドカメラのようにじわじわと天の川が浮かび上がってきます。
天体タイムラプスは天体モードで4分間かけて撮影した天体写真を動画にしたもの。天体モードで撮影すると自動で同時生成されます。
実際の作例
実際に天体モードで撮れた写真とタイムラプス動画がこちらになります。
流石に一眼カメラには劣りますが、かなりくっきり天の川が浮かび上がっており、肉眼で見た感じよりも少し明るく写っています。
なお、残念なことにPixel 5の超広角カメラは天体モードに非対応です。そのため、これが最も広く撮れる画角となっています。
AdobeのLightroomを使って少し補正するとこんな感じ。どうしても三脚は必要ですが、一眼カメラを使わずとも非常に映える天の川の写真を撮ることができました。
同時に撮れたタイムラプス動画がこちらです。1440×1920pxの1秒の動画となっています。(ここには圧縮したGIF動画を載せています)
天体タイムラプスではチラチラとまばたく星がしっかりと表現されています。合計で4分間のタイムラプスなので動きが少ないものの、地球の自転を感じられる印象的なタイムラプス動画が撮れました。
まとめ:Pixelでアウトドアが楽しくなる
通常、ブラケット撮影した写真をPCやに取り込み、専用のソフトで処理してやっと作れるタイムラプス動画ですが、Pixelの場合はワンタップで撮れます。これって非常に新鮮な体験ですし、めちゃめちゃすごいことだと思います。
現状、Pixelの天体タイムラプスでは4分以上のタイムラプスは撮影できず、動きが少ないのが欠点です。しかし、飛行機やISSが写り込んだり、薄雲が流れていたりなどあればかなり面白い動画が撮影できると思います。また、運が良ければ流れ星を捉えることもできそうです。流星群の日とか特に活躍できそうですね!
コロナ禍でアウトドア遊びが増えつつある今、色んな角度から天体撮影ができるPixelを使えばよりアウトドアを楽しめるだろうと思います。