アップルの巨大な収入源であるApp Storeにつき、ついに「アプリ内で決済や購入に関するリンク禁止」の大原則が崩れました。2022年初めには「リーダー」(動画や音楽、電子書籍など)アプリから外部サイトでの入会金支払いやコンテンツ購入が可能になる見通しですが、この変更はアプリ収益の大きな部分を占める「ゲーム」には適用されず、今後も注視していきたいところです。
iPhone 13(仮)は衛星通信対応?から「アップルカー」につきトヨタと交渉中?まで、最新アップルの噂をまとめてお届けします。
iPhone 13(仮)はLEO衛星通信に対応、4Gや5G圏外でも通信できるウワサ
iPhone 13(仮)の衛星通信、緊急メッセージに限られ発売直後は使えない噂
次期iPhone 13(仮)はLEO(低軌道)衛星に接続できるハードウェアが搭載されるとの、有名アナリストMing-Chi Kuoの予測です。LEO衛星通信はすでにSpaceX社の「Starlink」でも商業的に実現しており、LTEや5Gの電波が届かない場所でも通話やメッセージが利用できるサービスのことです。
Kuo氏は、各通信キャリアがLEO衛星通信プロバイダーGlobalstarと協力するとの見通しを述べています。すなわちユーザーはどの回線を使っているかを意識することなく、すべての事務手続きや料金支払いは通信キャリアを通じて解決できるというわけです。
これに異を唱えているのが、やはりアップルの内部情報に詳しいBloombergのMark Gurman記者です。かつてGurman氏はアップルが衛星通信技術に取り組んでいると報じていたこともあり、「iPhone 13に衛星通信できるチップが積まれる」ことには肯定的です。
ただしGurman氏は「アップルは緊急時のユーザー支援に力を入れている」と主張。たとえば遠隔地や災害時でも、緊急サービスや友人にメッセージを送ることが主な目的だと述べています。さらに発売直後のiPhone 13では本機能は使えず、後のソフトウェア・アップデートで有効になるかもしれないと示唆しています。
新型iPhoneに搭載した新ハードウェアが将来的に有効活用されるのは、iPhone 11内蔵のU1チップ(当初はAirDropが強化されただけだったが、後ほど忘れ物防止タグAirTagと連携)という前例があります。いつか秘められし力の封印が解かれる日が来るのかもしれません。
Apple Watch Series 7(仮)、画面が広くなって新文字盤も用意されるウワサ
Apple Watch Series 7(仮)、ピクセル数が16%増えて専用文字盤も追加の噂
今年のApple Watch Series 7(仮)に新たな健康関連センサーが積まれないことは定説となりつつありますが、それはそれとして「画面が広くなる」予想がいよいよ具体性を帯び始めています。
おなじみBloombergのMark Gurman記者いわく、今年の目玉は「デザインのアップデート」。さらに「ディスプレイやエッジが平らになり、プロセッサが高速化され、画面が少し大きくなる」としつつ、本体サイズは41mmおよび45mm(先代よりも、それぞれ1mm大きくなる)との噂を裏付けています。
今週Gurman氏はApple Watch関連情報を2回発信しており、もう1つは画面ピクセル数が約16%増えるということ。Series 6の44mmでは368×448ピクセルでしたが、Series 7の45mmでは396×484ピクセルになるとのことです。
この記事では言及されていませんが、気になるのが「新旧モデルの間で同じバンドが使えるのか」という点です。これまで通り互換性は(ほぼ)維持されると予想されていたなか、有名リーカー(注目の未発表製品にまつわる有力情報を発信する人)Max WeinBach氏が新たなApple Watchバンドは「古いウォッチと互換性がない」とつぶやいています。
あなたのプライバシー設定では、このコンテンツをご利用できません。こちらで設定を変更してくださいバンドの互換性についてはユーザーよりも、過去バンドの在庫を抱えている小売店のほうがやきもきしているかもしれません。
新iPhoneに乗り換えたいAndroidユーザーが減少か。原因は指紋認証非対応とiCloudの写真スキャン
新型iPhoneの発売が近づくたび話題となるのが「Androidユーザーがどれだけ乗り換えるのか」ということです。2020年のiPhone SE(第2世代)発売後には、購入者の26%以上が乗り換え組との調査報告もありました。
さて今回は、「次期iPhone 13が発売されたら乗り換えを検討する」と答えたAndroidユーザーが18.3%で、昨年の33.1%から大幅に減っているとのアンケート結果だったとのことです。上位の理由は「iPhoneに指紋スキャナがない」(31.9%)、「iOSはカスタマイズが不自由」(16.7%)といった、ここ最近の「iPhoneへの不満あるある」ばかりの感があります。
そのうち目を引くのが「(児童虐待対策のための)iCloudの写真スキャンの押しつけがましさ」が10.4%も占めていること。この話題は8月初めにアップルが発表した直後から物議を醸していましたが、このアンケート結果はプライバシーの専門家のみならず、一般ユーザーの関心も高かったことを示していると言えそうです。
アップルは結局、iCloud写真スキャンなど児童ポルノ対策の導入を延期しましたが、iPhone 13発表直前という事情も考慮された可能性もありそうです。
アップルARヘッドセット、iPhoneに接続して一緒に持ち歩く必要アリの噂
アップル純正VR/ARヘッドセットは高性能チップを搭載し、単体で運用できるスタンドアローン型になるとの噂話もありました。が、一転してiPhoneやiPad、Macといった母艦との接続が必須になるとの予想が浮上しています。
搭載プロセッサは「iPhoneやiPad、MacBook用に作られたものほど強力ではない」とのこと。さらには機械学習用のNeural Engineも積まれておらず、重めの処理はiPhoneやMacに肩代わりしてもらうというわけです。
総合的な性能は控えめに抑えられそうですが、ひきかえに「Mac Pro的な高価格帯」も避けられ、お求めやすい価格に落ち着くのかもしれません。
またヘッドセットに続き、早ければ2023年にはメガネ型のARデバイスが登場する可能性があるとも伝えられています。ティム・クックCEOはARデバイスを世に送り出してから引退するとの予測もありますが、逆に開発が難航すれば続投もあり得そうです。
アップル、トヨタと交渉中のうわさ。2024年までに「アップルカー」量産開始のため
アップルが開発中と噂の自動運転EV(電気自動車)こと「アップルカー」が2024年までに量産をめざしており、日本のトヨタと交渉中との台湾DigiTimes報道です。
自動車製造の経験もサプライチェーンも持たないアップルにとっては、既存の自動車メーカーとの提携が必須のはず。今年初めにも韓国ヒュンダイや傘下の起亜自動車と交渉に入ったものの、まもなく物別れに終わったとの噂がありました。その未公開情報を使ったインサイダー取引があったとの疑惑も浮上するオマケ付きです。
日経は、アップルが様々な自動車メーカーに協力を打診しており、少なくとも6社の日本企業とも接触していると伝えていました。その中のひとつに、トヨタが含まれていたとしても不思議ではありません。
一時は自動運転技術に絞り込まれる噂もあった「Project Titan」(アップルの自動運転社開発プロジェクトの通称)ですが、近年ではテスラで10年にわたりパワートレインに関わってきた重要人物を引き抜くなど、車のハードウェアそのものを作る動きがうかがえました。
さらに米MacRumorsは、最近アップルが元メルセデスのエンジニア2人を採用(うち1人は自動車の量産、車両のステアリング、ダイナミクス、ソフトウェアとプロジェクト管理の経験あり)したと報じています。
アップルカーは当初は食品配送事業やロボタクシーなど企業向けになる可能性も伝えられていましたが、どんな形であれ実際に走る姿を早く見たいところです。