フランスのパリに本社を置くDxO Labsは3月16日、プロ向け画像処理ソフト「DxO PureRAW 2」を発表しました。DxO PureRAW 2のライセンス価格は13,900円、DxO PureRAWからのアップグレードは8,500円で、WindowsとmacOSに対応します。
DxO PureRAW 2はデジタルカメラのRAWファイルを処理し、レンズ歪みの補正、デモザイキング、デノイズなどの処理を行うソフトウェア。レンズ歪みに関しては、蓄積した過去の測定データをもとに処理し、デモザイキングとデノイズは膨大な画像データを深層学習したAIで処理します。
前バージョンのDxO PureRAWも定評ある製品でしたが、今回の新バージョンではAI画像処理テクノロジー「DxO DeepPRIME」の処理速度が大幅に向上。Apple Silicon(プロセッサ)では最大4倍、最新のWindowsマシンでは1.5倍の高速化を実現しています。DxO DeepPRIMEを用いると、特に高いISO感度で目立ってくるノイズを大幅に減らせるそうです。
また、Adobe Lightroom Classicのプラグイン対応に加えて、WindowsのエクスプローラーやmacOS Finderにも統合されたことで、操作性が向上しています。
さらに、富士フイルムの「X-Trans CMOS」センサーを搭載するカメラを含めた、40のカメラをサポート対象に追加。カメラとレンズの組み合わせが実に7万通りを超えたとのこと。以上の3点が新機能と強化ポイントです。
事前の説明会では、DxOの製品戦略担当役員のJean-Marc Alexia氏が「我々には15年間のセンサーとレンズの測定データの蓄積があり、(この宝物のようなデータが)他社にはない特徴」と語っていました。
また「Apple M1ほどのメリットはないが、GPUを用意することで超並列処理が可能となり、最大25%の速度アップを期待できる」と、処理速度を上げるためにはGPUの搭載、あるいは最新のApple M1プロセッサを搭載したMacが有効と説明しました。