「Social VR Demo」プレイ中の様子。操作はかなり独特だった
ボタンやトリガーなどVRコントローラー上で実現できる操作の多彩さは、コンテンツのデザインに大いに影響を与える。
この点ではRiftのOculus Touchと、Viveコントローラーは甲乙つけがたい。Touchは全ボタン・スティックに実装されたタッチセンサーのおかげで自然なハンドジェスチャーが表現できるし、親指側のスティックや4つのボタンも使いやすい位置に配置されており、かなり幅広い操作ができそうだ。
一方のViveコントローラーも、両側面に実装された平らなボタンが「握りの強さ」を測るセンサーの役割を果たしており、ぐっと握るとオブジェクトを掴み、力を抜くと離すという操作表現が、トリガーとは別に可能。この機能は「RAW DATA」(関連記事)でフル活用されていた。また、親指側に搭載されたトラックパッドはVR内でメニュー項目を選択する際などに直感的な操作を可能にしており、活用の幅が非常に広いと感じる。スティック型のアナログ入力デバイスよりも、「ここ!」という点を一発で指定できる精度の高さに一日の長がある。
PS Moveについてはさすがに古いデバイスであることもあるが、可能な操作の幅は上記の2機種に比べるとかなり狭い。親指側にアナログ入力が可能な装置が存在しないことが1番大きな違いだ。このためにPS Move特有の操作となっているのが、移動だ。「Xing」や「Social VR Demo」で試されていた方式で、親指位置のMoveボタンを押すと前進するというもの。左右の方向転換はその左右にある「×」と「○」ボタンで行なう。「Social VR Demo」では人差し指側トリガーと親指側多目的ボタンで簡易なハンドジェスチャー機能も搭載していたが、かなり無理をしているな、という印象だった。
PSVRの救いは、PS4標準付属のDUALSHOCK 4でも遊べるというところ。DUALSHOCK 4には、トリガーやアナログスティック、十字キーやボタンもたくさんついている。VRならではの使いみちも多々あるだろう。片手で持てば、PS Moveの代わりとしても充分以上に使える(むしろ機能的には上位互換になる)。
個人的にPSVRに期待しているのは、PS Moveで無理にTouchやViveコントローラーのマネをするよりも、DUALSHOCK 4を使い倒していく方向性だったりする。例えばPSVR+DUALSHOCK 4でプレイする「Rez: Infinite」や「RIGS: Machine Combat League」(関連記事)で、トラッキングによるVRならではの操作ができるとさらに面白いかもしれない。