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【着陸したドローンから商品を取り出す濱田顧問=伊勢市の県営陸上競技場で】
【伊勢】大東自動車ドローン事業部「ほめちぎるドローン教習所」(三重県伊勢市小俣町元町、加藤光一社長)と赤福(同市宇治中之切町、濱田勝子社長)は22日、おはらい町周辺の上空で、ドローンを使って商品を輸送する実証実験をした。 有人区域でのドローンの自動操縦解禁に合わせ、12月ごろをめどに免許制度が導入される見通しなのを受け、より身近にドローンを感じてもらおうと企画した。人口集中地区である観光地での離着陸実験は全国的にも珍しいという。 実験では、同市宇治浦田1丁目の赤福五十鈴川店敷地内を出発点に、約1・2キロ離れた同市宇治館町の県営陸上競技場までを時速約10キロで飛行。飛行ルート上には監視員を配置し、2人のパイロットが手動操縦と自動操縦を切り替えながら安全性などを確認した。 安全輸送をアピールするため、商品には柔らかく形が崩れやすいという「赤福白餅黒餅」を選んだ。4箱計約1・8キロを積載したドローンが無事着陸点に姿を現わすと、待ち構えていた関係者らは歓声を上げた。 実験成功を受けて、加藤社長は「まだ法規制やコストなどハードルは高いが、これを機に課題に取り組み、生活に近づけるこけら落としになれば」と話した。 赤福の濱田典保顧問は「交通や観光でも活用に期待できる。一日も早く生活の役に立つ日が来れば」と期待を寄せていた。
伊勢新聞