ROG Phone 5シリーズは、海外ではROG Phone 5(メモリ8GB/12GB/16GB、ストレージ128GB/256GB)、ROG Phone 5 Pro(メモリ16GB、ストレージ512GB)、ROG Phone 5 Ultimate(メモリ18GB、ストレージ512GB)の3種類での販売だが、国内ではROG Phone 5、ROG Phone 5 Ultimateの2種類となる。主な違いがメモリ/ストレージ容量なので、真ん中のROG Phone 5 Proは外したのだと思われる。
基本的に従来モデルROG Phone 3の後継機に相当し(4でないのは、中国における忌み数だからとのこと)、SoCはSnapdragon 888。メモリ(LPDDR5)、ストレージ(UFS 3.1)は、先に挙げたように各モデルで異なる。今回ご紹介するROG Phone 5 Ultimateはメモリ18GB、ストレージ512GBの最上位モデルだ。主な仕様は以下の通り。
ASUS「ROG Phone 5 Ultimate」の仕様 | |
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SoC | Snapdragon 888(8コア、2.84GHz)、Adreno 660を内包 |
メモリ | 18GB LPDDR5 |
ストレージ | 512GB(UFS 3.1) |
OS | Android 11(ROG UI) |
ディスプレイ | 6.78型ワイドAMOLED(2,448×1,080ドット)、Corning製Gorilla Glass Victus、144Hz。ROG Vision(背面モノクロディスプレイ) |
ネットワーク | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、NFC(FeliCa未対応) |
SIM | Nano SIMカードスロット×2 |
対応バンド | 5G NR: n2/5/7/12/20/25/38/40/66/71/77/78/794G: B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17/18/19/20/25/26/28/29/30/32/34/38/39/40/41/42/48/66/713G(W-CDMA): B1/2/3/4/5/6/8/19GSM/EDGE: 850/900/1,800/1,900MHz |
インターフェイス | USB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort対応)、USB 2.0 Type-C、デュアルフロントスピーカー、クアッドマイク、3.5mmジャック、ポゴピン用コネクタ |
センサー | GPS(GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS、NavICサポート)、加速度、電子コンパス、光、近接、ジャイロスコープ、指紋認証(画面内)、超音波 |
カメラ | 背面: 6,400万画素(広角)、1,300万画素(超広角)、500万画素(マクロ)前面: 2,400万画素 |
サイズ/重量 | 約77×173×9.9mm(幅×奥行き×高さ)/239g |
バッテリ | 6,000mAh |
駆動時間 | 約12.5時間(5G)、約15.9時間(LTE)、約13.8時間(Wi-Fi) |
カラーバリエーション | ストームホワイト |
価格 | 14万9,800円 |
SoCはSnapdragon 888。Snapdragon 865の後継に相当し、5nmプロセスルール、CPUにKryo 680(1コア+3コアのCortex-X1/A78と4コアのCortex-A55)、GPUにAdreno 660を内包する。2021年にスマホ向けSoCとして出荷中のSnapdragonでは最上位となる。
メモリはROG Phone 5が最大16GBなのに対して、本機では18GB(LPDDR5)を内蔵。同社によると、18GBはスマホ史上初となるそうだ。PCでは一般的に4GBから8GBが多いことを考えると、驚くべき容量となる。ストレージは512GB(UFS 3.1)、OSはAndroid 11(ROG UI)を搭載する。
ディスプレイは、6.78型ワイドAMOLED(2,448×1,080ドット)。Corning製Gorilla Glass Victus、144Hzのリフレッシュレート(ROG Phone 3と同じ)、300Hzに引き上げたタッチサンプリングレート(タッチ入力の遅延を24.3msにまで短縮)、Always-on HDR機能、HDR10+のサポート、Delta E 1未満の色精度の高さなどといった特徴を持つ。また、背面にROG Visionと呼ばれるモノクロディスプレイも搭載している。
ネットワーク機能は、Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、NFC(FeliCa未対応)、Nano SIMカードスロット×2。対応バンドはもちろん5Gも含んでいる。詳細は表を参照していただきたい。
インターフェイスは、USB 2.0 Type-C、USB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort対応)、デュアルフロントスピーカー、クアッドマイク、3.5mmジャック、ポゴピン用コネクタ。microSDカードには未対応。ポゴピンは写真からも分かるようにイルミネーション、ファン、スタンドを兼ねたアクセサリだ。
センサーはGPS(GLONASS、BeiDou、Galileo、QZSS、NavICサポート)、加速度センサー、電子コンパス、光センサー、近接センサー、ジャイロスコープ、指紋センサー(画面内)、超音波センサーを内蔵。
カメラは、前面が2,400万画素。背面が6,400万画素(広角)、1,300万画素(超広角)、500万画素(マクロ)の3レンズ構成となる。
カラーバリエーションはストームホワイトのみ。サイズ約77×173×9.9mm(幅×奥行き×高さ)、重量239g。6,000mAhのバッテリを搭載し、駆動時間は最大約13.8時間(Wi-Fi)、約15.9時間(LTE)、約12.5時間(5G)。
価格は14万9,800円。「ROG Phone 5」のメモリ12GB/ストレージ256GBで9万9,800円、同16GB/256GBで11万4,800円(Amazon調べ)。メモリ2GB増/ストレージ256GB増と本体背面モノクロディスプレイ(ROG Vision)などで3.5万円の差となる。昨今のハイエンドスマホ市場や構成を考慮すると特別高いわけではない。
パネル中央上に前面カメラ。ナビゲーションボタンはジェスチャー式にも変更可能。指紋認証は画面内左上にカメラ群。中央少し下にROG Vision(モノクロディスプレイ)左側面にUSB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort対応)、ポゴピン用コネクタ、SIMスロット。下側面にUSB 2.0 Type-C、3.5mmジャック右側面に音量±ボタン、電源ボタン。上側面は何もないNano SIMスロット付近。上(表)がSIM1、下(裏)がSIM2。イジェクトピンの形状も凝っている重量。実測で244g付属品。ACアダプタのサイズは約58×55×28mm(幅×奥行き×高さ)、重量151g。出力は5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3.25Aの65W)、ポゴピン、Type-Cケーブル、イジェクトピンなどポゴピン装着時。ファン、横置き用スタンド、イルミネーションなどを兼ねている。重量は実測で40gROG Vision。小型のモノクロディスプレイ。後述するArmoury Crate内のコンソールでカスタマイズ可能筐体はご覧のように独特な雰囲気を持つ。パネルサイズが6.78型なので結構大きいが、実際持つとそうでもない。ただし重量が244gと、iPhone 12 Pro Maxの226gより重く、長時間持っていると手が疲れる。
フロントはパネル中央上に前面カメラ。ナビゲーションボタンはジェスチャー式にも変更可能だ。指紋認証は画面内。フチはそれほど広くない。リアは左上にカメラ群。中央少し下にROG Vision(モノクロディスプレイ)を装備。
左側面にUSB 3.1 Type-C(USB PD、DisplayPort対応)、ポゴピン用コネクタ、SIMスロット。下側面にUSB 2.0 Type-C、3.5mmジャック。SIMスロットは上(表)がSIM1、下(裏)がSIM2。右側面に音量±ボタン、電源ボタンを配置。
付属のACアダプタは、サイズ約58×55×28mm(幅×奥行き×高さ)、重量151g。出力は5V/3A、9V/3A、12V/3A、15V/3A、20V/3.25Aの65W。最近のノートPCと同レベルの出力となる。ポゴピンはファン、横置き用スタンド、イルミネーションを兼ねるアクセサリだ。重量40gと意外と軽い。
6.78型ワイドAMOLEDディスプレイは、明るさ、コントラスト、発色、視野角など申し分なく美しい。色精度がDelta E 1未満なので、色はかなり正確。「設定/ディスプレイ/リフレッシュレート」内で自動/144Hz/120Hz/60Hzの設定が可能だ。
試しに左側面のUSB 3.1 Type-Cへ外部ディスプレイを接続したところ、ミラー表示のみでデスクトップモード的なものは非対応だった。これだけのパワーを持つスマホなので、デスクトップモードもあれば便利だと思うのだが……。
発熱はベンチマークテストやカメラで連続撮影などを行なうとそれなりに熱を持つ。ポゴピンに冷却ファンがあるほどなので、ここは想定内なのだろう。
サウンドは、スピーカーがデュアルフロントスピーカーで横位置時にステレオとなる。出力は十分、低音も結構出ており、スマホとしてはめずらしいピラミッドバランス的な鳴り方だ。これならゲーム時に十分な迫力でプレイできる。加えてバイブレーション機能があり、体感的にも迫力が増す。
3.5mmジャックからの出力はソニーの「MDR-EX800ST」で試聴したところ、さらにズッシリとしたピラミッド的なバランスに加え、中高域の抜けが良くなる。ロックやジャズ、ポップス系が合いそうな感じだ。
オプションの専用アクセサリROG STRIX GO BT。aptX Adaptive対応で低遅延/ビットレート可変のBluetoothヘッドフォン(3.5mmジャックでワイヤードも可能)。最大45時間使用可能。価格は2万8,578円ROG Kunai 3 Gamepad。十字キー、サムスティックなどを搭載するゲームコントローラ。単独で使用するゲームパッドモードと、専用バンパーを取り付けスマホの左右に接続するハンドヘルドモードに対応。価格は1万2,078円