2020年9月16日(現地時間)、Facebookは同社のVR・AR技術に関する発表イベント「Facebook Connect」をオンラインで開催。その中で、ARメガネに関する技術開発を行うプロジェクト「Project Aria」を発表しました。
ARメガネといえば、SF映画などに登場する「メガネのレンズ部分にデータが表示されるタイプ」のものを思い浮かべると思いますが、実現にはまだまだ課題が多いのが現状です。特に、一般的なメガネの形状を維持しつつ、必要なセンサーを全て搭載する方法が大きな課題になっています。そこで、ARメガネに必要な技術を研究する「Project Aria」を立ち上げたとのこと。
同プロジェクトでは、VRヘッドセットで使用される空間認識センサーや映像・音声収集機能を備えたリサーチデバイス「Project Ariaグラス」を構築。このデバイスはレンズにデータは表示されませんが、利用者の目の動きを記録したり、音声や目で見た画像を記録したりできます。収集したデータは、ヘッドトラッキング(頭の動きを感知する技術)、アイトラッキング(眼球の動きを追跡する技術)といった技術開発に利用するとしています。
また、Facebookでは「LiveMaps」という、現実世界を3Dマップ化するプロジェクトに取り組んでいます。Project Ariaグラスでは高解像度の画像データが取得できるため、「LiveMaps」構築にも役立つといいます。
テストはサンフランシスコとシアトルのFacebook従業員100人の協力の下、2020年9月中にスタートするとしています。一般的なメガネタイプのARデバイス実現のためにも、今後の展開に期待したいところです。
Source:Facebook