忘れっぽい人は「網棚」に要注意(イメージ)
昨年末のスポーツ界で大きな話題となったのが、元旦恒例・ニューイヤー駅伝の「優勝旗紛失」事件。2021年優勝チームの富士通が次年度大会を迎える準備を始めたところ、優勝旗がなくなっていることが判明し、平謝りする羽目になった。もちろん誰でも何かをなくした経験があるだろうが、「何故それをなくすのか……」というようなものが見つからなくなってしまった経験の持ち主は案外いるようだ。その実例をいくつか紹介したい。
都内に住むTさん(40代男性、自営業)は、人生でもとりわけ大事なタイミングで大事な物をなくした。
「センター試験(現・大学入学共通テスト)を受けた時、初日にあったはずの受験票が、2日目の朝には見当たりません。とりあえず会場に向かい、受付で受験票をなくしたと言うと、係員のおじさんに『来たよ! 今年の第1号が!』と叫ばれ、一緒に事務室へ。色々な書類を書かされ、インスタントカメラで写真を撮られ、『頑張ってね~』というセリフに背中を押されて“仮受験票”で何とか試験を受けられましたが、動揺も影響したのか、結果は浪人でした……」(Tさん)
ショックが癒えた頃、大学入試センターから写真撮影代の請求書が届き、Tさんは改めて自分のバカさ加減を思い知らされたという。
Iさん(40代、フリー編集者)は、大学を卒業するタイミングで大事な物をなくした。
「大学の卒業式の後、まずは学部単位での謝恩会があり、ビールで軽く数杯。その後ゼミの飲み会があり、さらにサークルの追い出しコンパもハシゴして、しこたま飲んでしまったんです。気付いたら地下鉄入り口の階段でうずくまっており、ゼミ仲間からもらった寄せ書きはしっかり持っていましたが、卒業証書はなくなっていました」(Yさん)
酔っ払ってしまっては、何をなくしても驚きはないが、直後に控えていた就職で卒業証書が必要になり、大変面倒だったとか。
酷くバチ当たりな忘れ物をしたのは、名古屋に住むAさん(50代女性、専業主婦)一家だ。