ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まって、3週間。
市民の避難先となっていた劇場が空爆されるなど、民間人の犠牲者が急増している。
南部マリウポリの病院には、続々と市民が運び込まれていた。
ロシアによるウクライナ侵攻から、17日で3週間。
激しさを増す攻撃で、犠牲となったのは罪なき民間人だった。
攻撃で負傷した人々を受け入れる数少ない病院。
救おうにも救えなかった命の数は増えるばかりだという。
生まれてきたばかりの赤ちゃんも命の危険にさらされていた。
看護師「この設備(保育器)を見てください。もし動かなくなったらおしまいです」
ウクライナ侵攻によって犠牲になる市民は増え続けている。
真っ暗な中で、身を寄せ合いながら避難する人々。
男性(SNSより)「ここを見てください。みんなが食事をもらうために並んでいます。最初に子ども、女性、お年寄り、その後、男性は残っていれば食べられます」
これは、ロシア軍に爆撃されたマリウポリの劇場内部とされる映像。
赤ん坊の声、子どもや女性の姿もある。
男性(SNSより)「ここには子どもたちが、この部屋には15人入っています」
地元市議会によると、この劇場には数百人の市民が避難していた。
3月14日に撮影された劇場の衛星写真では、劇場正面と公園側のスペースにロシア語で「子どもたち」と書かれている。
多くの子どもたちが身を寄せるこの劇場が、空爆された。
美しく荘厳な雰囲気だった劇場は、無残な姿に変わり果てた。
マリウポリのボイチェンコ市長「きょう起きたことは、ウクライナ国民の『ジェノサイド(虐殺)』としか形容しようがない」
一方、ロシア国防省は「攻撃はウクライナによるもの」と主張している。
ほかにも、ウクライナ警察当局は、北部のチェルニヒウで、パンを買うために並んでいた市民が銃撃され、13人が死亡したと発表した。
ウクライナ検察当局によると、ロシアの侵攻により、108人の子どもが死亡。
また、国連人権高等弁務官事務所は、侵攻が始まってから、少なくとも691人の民間人が死亡したとしている。