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1961年2月23日、当時の皇太子ご夫妻の長男、浩宮徳仁さまが初めてのお誕生日を迎えられました。現在の天皇陛下です。予定日より8日早く誕生した浩宮さま。生まれたときの体重は2540グラムと少し小さめでしたが、初めての誕生日を迎える前日、22日の夕方に計った身長は74センチ、体重は10.15キロと、当時の1歳児の平均を上回っていたということです。上手にお座りできるのに、どうしてもお母さま、美智子妃殿下の方に行きたくなってしまうようです。カメラ用のポーズができたかな…でも、やっぱりママの方へ…立つのだってへっちゃらです。でもやっぱり美智子さまに向かって一直線。いつも一緒にいたいようです。お母さまがそばにいて話しかけられると…この笑顔です。実はジャンプも得意!美智子さまと手をつないで、ぴょんぴょんぴょんお誕生日はお忙しく、午前9時、東宮御所の職員、続いて宇佐美宮内庁長官からお祝いを受けられました。東宮御所の玄関にご一家でお出ましになりました。美智子さまは着物姿です。皇太子さまのお見送りはここまで、お二人は昭和天皇皇后両陛下へのご挨拶に、皇居に向かわれます。車の中では美智子さまが浩宮さまを抱かれていました。9時20分、到着されると並んで、待ちかねている天皇皇后両陛下のもとへ。勤労奉仕のボランティアの見送りを受け、浩宮さまと美智子さまの車列が皇居を後にします。門の外で待っていた人たちは、ひと目だけでもお姿が見られたのでしょうか。浩宮さまが生後およそ4カ月だった前の年の6月17日、ご一家は最初に暮らした仮御所から、元赤坂の東宮御所に引っ越されました。浩宮さまは晴れた日にはこの庭でよく遊ばれました。この映像は1歳の誕生日に向けて撮影されたものです。美智子さまは、乳母制度を取りやめ、母乳で育児されました。「普通の母親がすることはすべて自分でしたい」と話されたといいます。皇太子ご夫妻は、浩宮さまを「ナルちゃん」とお呼びになり、皇室の歴史が始まって以来初めて、両親の手で子どもをお育てになりました。公務で留守をする際、育児を担当する侍従らと子育ての方針を共有できるようノートにまとめて残されました。自分で投げたものは自分で取りに行かせる、片づけないうちは次の遊びに移らない、まず「ありがとう」を覚えさせる、一日に一回くらいは、愛情を示すためしっかりと抱いてあげてください。駄々をこねたら叱ってください。好き嫌いをしないように、器が「ナーイ」になったら、たくさんほめてあげてください、などなど、方針は多岐にわたって綴られました。このノートの伝言は「ナルちゃん憲法」と呼ばれるようになり、育児の指南書として話題になりました。皇太子殿下も「マイホームパパ」ならぬ「マイホーム皇太子」と呼ばれるほど子育てに参加されました。この映像には映っていませんが、皇太子ご夫妻は、浩宮さまの1歳の誕生日プレゼントとして、庭をスコップで堀り、長さ4メートル、幅2メートル、深さ30センチの砂場を作られました。浩宮さまはこの頃には、「ママ」など片言の言葉を発せられていたということです。健やかに成長されています。
テレビ朝日